【た】★印は追加用語たくはいぼっくす【宅配ボックス】…マンション等で定形外郵便が受け箱に入らず、お客様がご不在時に郵便物を預ける為の箱。ロッカー。ただし、お客様から郵便局に「不在時は宅配BOXに預けて下さい」という届けが無いと預けられない(一部メーカーのBOXは届け不要)。某マンション管理人から「これは『宅配』BOXなんだから郵便局は使うな!」というクレームを受けた配達員が居た。
部屋番号を入力して預ける・配達員が暗証番号を設定する・住民が宅配BOX会社と契約していないと使用出来ない等、様々なタイプが有る。
用例:「宅配ボックスの、スキー板を入れる特大サイズの所にベネ○セを入れて来たのは班長です」
(類)宅配ロッカー、ボックス★だろうはいたつ【だろう配達】…「多分ここだろう」「確かここだろう」「住んでいるだろう」「転居(転入)しただろう」「同居人だろう」などなど、確たる根拠が無く、自己の曖昧な記憶により配達すること。誤配要因のひとつ。迷ったときは持ち戻って先輩社員に確認するか、手渡し配達でお客さまに確認をするように心掛ける。
用例:「まったく班長は、だろう配達ばっかりするから誤配が多いんだ」
(類)思いこみ配達 (反)かも知れない配達たんじかん【短時間】…短時間社員の略。民営化前までは「短時間職員」と呼んでおり、身分は国家公務員ながら、副業・兼業が許されていた。勤務時間は4時間で年休も発給される。ただし計年は無い。マル超・廃休もあり、待遇は正社員に準じている。
現在、この職種は募集していない…と思う。
用例:「短時間に前超4時間かけて」「短時間にコツの手伝いしてもらおう」だんぱい【団配】…団地配達の略。相応の規模の団地区域を受け持つ支店に設置。専任ゆうメイトが担当しているケースが多い。
用例:「団配ゆうメイト」「団配ママさん」ちょうきん【超勤】…超過勤務の略。いわゆる残業のこと。本来の始業時間前に発令される超勤を「前超勤」と呼ぶ。一日の基本勤務時間を超える勤務に関しては、基本賃金額の25%増しで支払わなければならない。例えば基本額が1000円ならば1250円。非番や週休の買い上げ出勤の時の超勤は35%増し。超勤時間の上限は36協定で二ヶ月毎に定められている。しかし、各支店では上限時間をオーバーするほど超勤が常態化しており、とても予算内では収まりきれない。また、生活の為に敢えて超勤をする、いわゆる「生活超勤」も多いのが実情である。ちなみに課長には管理職手当が支給される代わりに、何時間働いても超勤はつかないのである。
用例:「超勤をかける」「班長は超勤ドロボーだ」「超勤を具申(ぐしん)する」
(類)残業つうく【通区】…配達員が配達地域について、順路・ポスト位置・注意箇所などを教わる事。その地域の配達担当に就く為の研修のようなもの。「区域に精通する」が由来か? 意地悪な先輩は、後輩に充分な通区をせず(出来ず?)、結局、配達地図を見たりメモ書きしながら担当者自身で情報を収集するという苦労話は良くある話。所属班の全ての区を通区すると業務精通評価が大変よくなりますので、頑張りましょう。
用例:「通区訓練」「来週から23区を通区するぞ」つうじょう【通常】…通常郵便物のこと。書留・速達・小包以外の郵便物の総称。2ネット方式の支店ではゆうメイトが原則的に通常を担当。
用例:「通常が多い」「通常の定形外」
(類)普通郵便、一般信つーねっと【2ネット】…配達方式を「通常郵便をお客様のポストに配達する受け箱配達」と「書留や速達、ポストに入らない定形外郵便等、お客様へ手渡しを要する対面配達」とに区別したもの。受け箱配達は基本的にゆうメイトが行う。2ネット実施支店では「2ネット=ゆうメイト」を指すことが多い。また2007年から都内2ネット実施全支店にて、書留郵便物の早朝配達が試行されている。
用例:「2ネットが3人も辞めた」「2ネット局」「2ネットは超勤1時間」つうはい【通配】…通常郵便配達の略。2ネット実施支店ではゆうメイトが担当。
用例:「班長は楽な遅番ばっかりで、通配には全然入ろうとしない」「通配区」
(反)速配、混合つーぱす【2パス】…自動読み取り区分機で区分した郵便物を、配達順路に並べるためにもう一度区分機に入れて区分すること。「午前1」「午前2」「午後」といった感じに分けて集配課に交付される。基本的に集配課の配達情報総合システムに予めデータを登録しておかないと区分機に反映されない。登録されていない郵便が有ったり、登録済みでも機械が誤って判読してしまうと順番がメチャクチャになってしまう。最近は年末繁忙期において、年賀状の区分を2パスで区分するようになったが、旧型の区分機だと誤区分が著しく多く、大区分業務に支障をきたすばかりか、元旦持ち出しにも影響が出る。
用例:「2パスにかける」「2パスが遅れる」「2パス交付」
(類)機械区分
▲2パスの先頭に区分されてくる区分不能郵便。手で再区分しなくてはならない。
ていあん【提案】…業務について改善した方が良い事象などを呈し、専用の用紙に記入して局内に設置された提案箱に投函すると、総務課が回収し、優秀なアイデアについては当時の郵政局に報告された。参加賞として500円や3000円の図書券がもらえ、特に優秀な案件については郵政大臣の表彰なども有った。JPSの元祖のようなものである。しかし、職員の提案した内容が、そっくりそのまま用紙を回収した総務課職員に盗用される事が稀にあり、私も被害者の1人である。現在もこの提案制度が有るのかどうか不明。
現在の幅広な現金書留封筒は、ご祝儀袋が入るようにと職員が提案した事によるものである。
用例:「提案すれば即、採用だよ」ていじ【定時】…定刻。一定の時刻。郵便局では一般的に終業時刻を指す。
用例:「今日は定時で帰るぞ!」「定時退社日」てんそう【転送】…郵便物を転居届の内容に従って郵送すること。期間は1年間。郵便物表面に【転送不要】の表記が有るものは、
差出人様の意向により転送届けが出ていても転送は出来ない。旅券申請のハガキやカード在中の配達記録郵便などに多いが、お客様から「転送されてこない」というクレームが非常に多い。配達情報総合システム導入前の十数年前までは郵便物に直接、転送先住所を朱書きし、複数通ある場合は、1通だけ転送先を朱書きして、あとはまとめてホチキスで留めて転送するという、今では信じられないような事をしていた。

また、数年前、公正取引委員会が転送サービスについて、お客様の引っ越し先の住所を知るのは公的特権として、NGという報道が有り、民営化後は転送サービスがどうなるのか懸念されたが、どうやら継続されるようである。
用例:「転送ラベル」「誤転送」でもの【出物】…同日に大量に集配課へ交付される郵便物。デパート等の催事案内のDMや水道・電話等公共料金の請求書など定期的に差し出されるものと、「ねんきん特別便」など不規則に出される物がある。以前はJ○Fやガス会社、NH○などからの出物も多かったが、現在はインターネットで利用明細が確認できるようになったり、宅配会社利用に変更になったりしているケースが増えてきている。
用例:「明日は出物が半端じゃないよ」「今日はカード会社から出物が出ているよ」
(類)市内特別郵便てんぷ【転不】…転居先不明の略。転居届が出されず、転居していた、或いは転送期間が満了して、その後、継続して転居届が出されなかった郵便物について、「転居先不明につき配達できません」という返送印が押され、差出人に戻される。受取人から転居した事を知らされていなかった差出人が、この事由で郵便物が戻って来て「住んでいるはずなのに何で返すんだ」というクレームは非常に多い。
用例:「あの鈴木さんはとっくに転不だよ」「転不で返して」
(類)不明どあぽすと【ドアポスト】…玄関扉に付いたポスト。新聞受け。ドアポストへは、完全に内部に収まるように配達する「完全投函」が基本。お客様によってはチラシのポスティング防止のため、ガムテープなどで塞いでいる。あまり使用していない方も多く、その場合はドアポスト内はチラシがゴミ溜め状態になっている。うっかりとそこに不在通知ハガキを入れてしまい、それに気付かずに郵便物の保管期間が終了して差出人に戻ってしまいクレームに至る…というのは良くある話。また、アパート等で集合受け箱が無く、ドアポストへ配達しなければならない箇所は、配達員泣かせである。2階の奥の部屋なんかに出たら、意図的に翌日に回す、、、なんて事は絶対にしてはいけませんぞ。O主任。
用例:「班長がドアポストから部屋の中を覗いていたぞ」
(類)新聞受け、玄関ポストとくそう【特送】…特別送達の略。主に裁判所・公証役場から重要文書が送られる。内容が内容だけに受取人様の御機嫌が麗しくない事が多く、あまり配達したくない郵便である。受け取り拒否は出来ない。配達証にあたる郵便送達報告書にはフルネームでの署名と捺印が必要(受取人が頑なに受取を拒否した場合は、署名をもらわず特送をその場に置いてくる事が出来る)で、更に郵便認証司が記載事項を確認し、署名・捺印しなければならない。認証司以外の者が認証したり、署名・捺印が漏れていると、公的書類として無効になってしまう。この事案を大量に発生させてしまったのは記憶に新しい。
用例:「特送にサインしてもらったけれど、何て書いてあるか読めねえよ」とっけつ【突欠】…突発欠務の略。「あな」の項を参照。
とめ【留】…書留の略。数の数え方は1通、2通よりも1本、2本…と数えるのが基本。書留の小包は「トメコツ」、書留の速達は「ソクトメ」なんて言ってます。
用例:「午前指定のトメ、40本も有るよ!」とめおき【留置】…「りゅうち」とは読まない。旅行などで家を留守にする際、お客様ご本人の申し出により不在届けが出された場合、
最長30日間を限度に郵便物を集配課で保管する
無料のサービス。家族の一部宛てや書留のみ等、郵便物の種類を限定する事は出来ない。これは第三者が虚偽の不在届けを申請し、郵便物を詐取する事例が有った為の措置。保管期間満了後は窓口での受取か自宅へ配達するかを選択出来たが、現在は詐取防止の観点から、原則的に現住所へ配達することとしている。よく「局留め」と混同されている方も居るが、取扱いは全く違うので注意が必要。
用例:「班長が留置の出ている佐藤さんの郵便、配って来ちゃったよ」「留置が切れる」
(類)不在届とめかばん【留めカバン】…書留かばん。配達員が腰にぶら下げている、書留などを納入する縦長の本革製かばん。配達完了時の配達証を入れる小袋付き。しかし、防水加工が施されていないので雨の日に濡れると、内部まで浸透し郵便物を汚損してしまったり、綴じ部が簡易な作りの為、締め方が半端だと配達証や郵便物を落失する恐れがある等、改良すべき点は多い。昔は黒色で、その後ひと回り大きくなった紺色になり、現在は緑色が主流になっている。
用例:「俺の留めカバンどこにやった?」
(類)書留かばん
とりもどし【取り戻し】…宛名を間違えて出してしまった時や、差し出し後に何らかの事情で郵便物を配達せずに戻して欲しい時に、取り戻し請求が出来る。手数料は550円。請求のタイミングが遅いと既に配達になってしまう事も。年末になると年賀状を出した後に先方が喪中になり取り戻し請求するケースが多々ある。
用例:「取り戻しが来てる」「取り戻しの郵便」
(類)差し戻し
posted by 伝之助(元ラブログ内郵便局長) at 12:45|
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