前略
2018年の未来行幸から2ヶ月、今度は更に未来をのぞいてみようと2028年にタイマーをセット。極秘ルートで調達したプルトニウムをデロリアンに注入し、いざ荒川河川敷の直線区間にてアクセルベタ踏み。一気に加速して、轟音と共にタイムスリップ。
次の瞬間、目の前に現れたのは舗装されているはずの河川敷ではなく砂利道であった。どうやら未来では無く過去に来てしまったようだ…
一体、いつ頃なのか?散歩中のじいさんを捕まえて聞いてみると1992年だという。17年前か。まあ、ちょい昔の郵便局を見てみるのも面白いだろう。早速デロリアンを河川敷の葦の茂みに隠し、郵便局探しに出かけた。
程なくして、某普通局を発見。窓口の掲示板には郵政職員募集を知らせるポスターが貼ってあった。「詳しくは総務課まで」
………よしっ、ちょいと潜入してやろうじゃないか。 裏の職員通用口に周り、中へ入った。この頃はセキュリティー対策も何も無く、誰でも出入りが出来る状態だった。
向こうから緑色の制服を来た職員がサンダル履きで歩いて来たので、「総務課はどこですか?」と尋ねると、無愛想な感じで教えてくれた。
そのまんま総務に行っては詰まらないと思い、折角だからちょっと集配課を覗いてみる事にしてみた。
何とも表現し難い集配課内の雰囲気に驚愕せざるを得ませんでした。まだ16時過ぎだというのにあちらこちらに昼寝をする人の姿がいるかと思えば、班会議と思いきや他愛もない話をしている人々、お菓子を食べている人、スポーツ新聞を読んでいる人などなど、到底職場とは思えない光景が広がっていた。
その中の1人と目があったので、「こんにちは」と思わず挨拶をしたが、返事は無し。それどころか、部外者がうろついていても誰も不審に思わないことに改めて驚いた。
代理席を覗くと、外務代理は昼寝中のようだ。課長さんもお茶を飲んでいる。この頃はまだ夜間再配達のサービスなど無いので電話もほとんど鳴ることなく、日中の業務が片付くと終業時刻まで時間を持て余してしまう状況である。
さて、お目当ての募集案内をもらいにお通夜のような総務課を訪ねると、やけに腰の低い職員が対応してくれた。早速、案内を一部頂戴し、食堂でコーヒーでも飲みながら目を通してみることにした。
以下、募集案内の内容である。



…ふむふむ、初任給を見てみると、この年は民間会社と比べて大体2万円ほど低かったんですな。
ボーナスは5.5ヶ月!(年度末手当て込み?)
←一応誤解の無いように…。今はこんなに出ておりません。4.0〜4.4くらいかな??今日日こんなに貰える所なんてほとんどないでしょう?
住居手当は今より安かったんですな。
この頃はまだ完全週休二日制ではなく、4週7休制。(世間全般に週休二日制がまだ定着しておらず)
今の時代からしてみれば驚くほど高水準に思えるが、この時代の民間企業はバブル崩壊したとは言え、まだまだ景気の良い所が多かった。
16時45分のチャイムが鳴り、ゾロゾロと職員が食堂になだれ込んできた。ガラの悪い職員が数名こちらを睨んでいる。長居は無用と局を後にし、再びデロリアンに乗り込み1992年を後にした。
草々
posted by 伝之助(元ラブログ内郵便局長) at 18:41|
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日記
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