2008年06月29日

常紋峠越え

前略
北海道のJR石北本線常紋峠に33年ぶりにSLが走ると言うことで、金曜日の夜から北見方面を目指して出発。途中、24時間温泉「恵庭の湯」で汗を流す。それにしても千歳市内、特に空港周辺の検問は凄い!大阪府警だの宮城県警だの、さながら全国の警察博覧会といった感じで、応援警官隊による検問が随所で昼夜問わず行われている。

ひとまず道東道を横断、池田まで一気に走り抜け、あとは国道を北上。異変に気付いたのは足寄を過ぎたあたりからで、やたらとヘッドライトに浮かび上がるエゾシカやキタキツネの数が目立つ。異常に多くないか?陸別付近では、あわや飛び出してきた鹿と衝突しそうになったが、エゾシカ自身が直前でこけてくれたのと、ABS(アンチロックブレーキシステム)のお陰で間一髪セーフ。お陰で眠気もふっとんだわい。
 
動物注意!.jpg

▲まさにこの看板の絵のように、道路脇から鹿が次から次へと飛び出してくる。
そして目的地まであと数キロと言うところでやってくれたわ。運転する車の右前面にエゾシカが突っ込んできた。ブレーキを踏む間もない一瞬の出来事。鈍い金属音が響き、鹿は跳ね飛ばされ道路脇のくぼみに転げ落ちていった。車を停めて状況を確認すると、バンパーは凹み、ボンネットは開閉不可、運転席のドアもちょっとしか開かない。

110番に電話して、現場検証をしてもらいました。早朝4時過ぎ。お巡りさんごめんなさい。
ュ衝突.jpg

▲衝突跡に鹿の体毛と糞がついていた。

聞くところによると、鹿との衝突事故は道東地方では相当多いらしい。パトカーや列車との衝突も有るそうだ。当たり所が悪いと、鹿の蹄(ひづめ)に蹴られて死ぬことも有るという。ちなみに私がはねた鹿は現場に見当たらず…。どうやら生きていて、山の中に逃げていったらしい。

気を取り直し、常紋峠を目指す。
クマ注意.jpg

▲峠への入り口に有った看板。鹿の次は羆(ひぐま)である。脅しではない。(※実際に翌29日、この林道にヒグマが出没。立入禁止になり、一番の人気アングルへの道は封鎖された)

バンパーがぶらんぶらんになっても怯むことなく走り続ける。林道の入り口に駐車し、ここから約45分間のプチ登山となる。

目的地の常紋信号場(今回のSL運転区間のハイライト)に辿り着くと、既に50人以上のカメラマンが怪気炎を上げている。そそくさと隅の方に場所を決め、時間までじっと待つ。
常紋号.jpg
▲午前10時。爆煙と共にC11がゆっくりと峠を登ってきた。周囲からは、もの凄いシャッター音の嵐が聞こえる。雰囲気を出すためにモノクロでUP。(石北本線 金華〜生田原)

撮影後、北海道新聞の記者からインタビューを受けたので、徹夜で来ただの鹿を跳ねただの色々と宣(のたま)わった。早速、道新の夕刊をセイコマで購入し、記事を確認するも載っていない!くぅ〜、あの記者め……と思いきや、29日付の朝刊「SL常紋号」の記事中にしっかりとわたしの素晴らしきコメントが載っておった。9割はカットされていたが、しっかり実名で載っている。北海道新聞を購読されている方は是非チェックされたし。
キタキツネ08.jpg
▲線路伝いにキツネが歩いてきた。ファインダー越しに目が合った瞬間をパチリ。目つき悪いのう〜。
生田原丘.jpg
▲生田原付近で見つけた、枯山水のような畑。それにしても、エゾシカ、ヒグマ、スズメバチ…。道東地方に行かれる方は充分注意されたし。
                            草々
posted by 伝之助(元ラブログ内郵便局長) at 20:31| Comment(0) | 旅日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年06月28日

留辺蘂行幸

急啓
石北本線の常紋峠を33年ぶりにSLが走るという事で表題の場所へ。読み方は「るべしべ」。昨夜、仕事を終えて恵庭の24H温泉で汗を流した後、ほぼ徹夜で常紋峠を目指す。しかし目的地到着まであと数キロという所で前代未聞の事故発生。ついにやってもうた…
思いっきりエゾジカをはね飛ばしました(涙)
詳細はまた改めて。
本日は道の駅サロマ湖で車中泊をかまします。鹿を跳ね飛ばした車の中で。
草々
posted by 伝之助(元ラブログ内郵便局長) at 19:22| Comment(0) | 旅日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年06月20日

ゆうびんやさんのお給料って

前略

あれは8年くらい前の事だったか?

ある日の夕刻、某コンビニへ配達をし、次の配達先住所を確認していた時のこと。こちらに近づく人の気配を感じたので、振り返ってみると、当時流行っていた山姥メイクの20歳前後と思(おぼ)しきおなごが立っていたのである。するといきなり、「あのぅ、郵便屋さんって、給料、幾らぐらいなんですかぁ??」と聞いて来るではないか。なんや初対面で失礼な奴だなあと思いながらも、「まあ、残業代込みで手取り25万(当時)くらいかな?」と親切に答えてやったら、「25万!?…安っ…」とぬかしやがったわ。余計なお世話じゃい!
残業しなかったら22、3万じゃ!参ったか!!

なんでこんな昔話を思い出したかというと、いま居る職場で20代前半の若者との会話の中で前職についての話題になったのだが、前職業と給与額をお話ししてあげると、皆、一様に驚くのである。「えッ!公務員だからもっと給料高いと思いましたよ…」と。
どこからそんな発想がでてくるんじゃ?逆でしょ〜。ワシが郵便局に入った当時は、友人らの中でも手取額が最下位、色々からかわれたりしたもんである。バブルがはじけて景気が悪くなったとは言え、「給料高過ぎ」と言ってくる勘違いな輩の方が、ワシよりいい家に住んでイイ車を転がしているのである。

大方、「給与が安定」「給与が高い」と勘違いしているのか、ボーナスの支給日になると、各新聞紙に掲載される「公務員のボーナス平均支給額○○万円、内閣総理大臣は○百万円」などという記事を額面通りに受け取っているのであろう。ワシはあの「平均支給額」以上の額をもらったことなんぞ、はっきり言って一度も無かった!キャリアと同額なんぞ、もらえるわけがない。世の大人たちも、おのれのお子さんに「公務員は給与が高い」なんて嘘を吹き込んだらいけませんぜ(一部の高級官僚は除く)。たくさんゼニが欲しいんなら、いっぱい努力して医者になればいい。その方が医師不足問題も解消される。

「郵便配達 給料」というキーワードで、ここのブログに辿り着いた方もいらっしゃる事と思うが、雨に濡れて、汗まみれになって、紫外線をたっぷり浴びて、霜焼けで手がカサカサになって、いっぱい自爆営業して、犬に噛まれても決して高給ではないので誤解の無いように。

あの8年前の山姥は、いまどんな仕事をしているのだろう。
                            草々
posted by 伝之助(元ラブログ内郵便局長) at 23:18| Comment(13) | フラッシュバック | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年06月17日

平成20年岩手・宮城内陸地震

急啓

この度の地震により被災された皆様方に、心よりお見舞い申し上げます。

また、余震が未だ続く被災地で逞しく働く郵便屋さんには、どうか気をつけて業務遂行をされるよう、激励申し上げます。

                               草々

posted by 伝之助(元ラブログ内郵便局長) at 21:47| Comment(4) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年06月15日

エコ配達のススメ。

前略、
原油高騰の煽りで配達現場はいま正に火の車であろう。
郵政はここ数年、郵便料金の値上げはしていない(一部のレタックス等を除く)が、ガソリン代はドンドン上昇。さすがのワシも最近は車に乗る機会を極力減らすようにしている。

先日、大本営から全国の郵便車を電気自動車に置き換えるというプレス発表が有った。台数にして実に21000台!国内全ての赤車を淘汰するのである。バイクの電気動力化も視野に入れ、メーカーに申し入れをしているとのことで電池関連の株価が上昇したとも聞いた。

コスト削減と環境保護を考えれば、郵政がフラッグシップとなってエコカーを導入・実用化するというのは、これはこれで誇らしい事ではないか?

しかし、危惧される事は、全ての自動車・バイクの電気車化が完了した暁に、充電はどうするのか?各支店に充電設備を新設するのであろうか?それとも既存の充電施設を使って充電させてもらうのか?
いずれにせよ、郵便会社の保有車両台数からして、充電しなければならない車両が毎日、複数両発生することは明白である。現に、会社指定の給油所では毎日、郵便バイクや赤車が給油に訪れて、他の社員と出くわすことなど日常茶飯事である。

ガソリン車より走行距離が少ない電気車では、充電のサイクルが必然的に多くなり、かつ時間もかかるはずだ。それなりの充電設備を必要な数だけ設置しなくては、充電できなくて使用できない車が続発することであろう。

前回のブログでも書いたが、至近距離等の配達には、一方通行などの規制が無い自転車を導入するのもひとつの案ではないかな?と思うのだが…。
例えば…

リカンベント配達.jpg
▲これが例のお方が愛用しているリカンベントを改造した郵便配達仕様のリカンベント。
ボディはチタン合金製で、郵便会社のコーポレートカラーであるポスタルレッドを塗装し、フレームに「JAPAN POST」の文字を配する。24段変則ギアを装備し、最高速度は60キロを超える。

バスケット.jpg
▲車両後部のバスケットには郵便物を収納する。プライバシー加工が施された開口部は施錠式で、上方へスライドするようになっている。

★その他、背もたれの横には施錠式の回収棒を装備。その下の小バッグには雨具等が収納できるようになっている。

★リカンベント隊のユニフォームは現行モデルのポロシャツの赤ヴァージョンとキャップ、動きやすいショートパンツを支給。冬期間はウィンタージャケットおよびパンツが別途支給される。

以上、私の妄想でした。
                          草々

posted by 伝之助(元ラブログ内郵便局長) at 11:24| Comment(0) | 提案 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年06月07日

原油高騰止まらず レギュラーG、200円/L時代突入か

前略
ガソリン価格の高騰が止まりません。連日、全国でたくさんの郵便バイクや赤車が燃料を消費しておりますが、これにかかるコストは計り知れないものが有ると思います。確か2年前くらいのブログで、『郵便局指定の給油所がエライ遠い場所に変更されてしまい、そこに給油しに行くまでの時間がもったいないので近場のセルフスタンドで給油しています』という記事を投稿しましたが、ここまで高騰してしまうと、もはや自爆給油も限界が有りますなあ。

先日のニュースで、郵便車および郵便バイクに電気自動車(バイク)を導入するという記事を見かけました。機動車に固執せず、支店の至近距離や平地部では例のリカンベントを郵便配達仕様にして自転車部隊を導入しても良いのでは?一方通行も関係ないし、意外と配達しやすいかも!?

posted by 伝之助(元ラブログ内郵便局長) at 08:38| Comment(7) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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