前略
受取人さまの若いご夫婦から入電。
幼稚園で面接書類を受け取り、その帰り際に同じ管内の特定局窓口からお孫さん宛に差出し。
宛名は間違いなく書いたとのこと。
差出人名は幼稚園の封筒をそのまま使用したという事で、幼稚園名での差出し。
受)
「お婆ちゃんが5日前に幼稚園の面接書類を送ってくれたと言うが、まだ届かない!どうなっているんだ?」
「普通郵便で差し出されたと言うことですね?かしこまりました、担当者に確認をいたします。また、万一あて先などに不備がありますと、差出し人さまの方へ戻ってしまうことがございますが、幼稚園へ戻ってしまっていないか確認させていただいてよろしいでしょうか?」受)
「お婆ちゃんは、ちゃんと住所を書いたと言っている!幼稚園は、これから面接を受けるので、勝手にそんな問い合わせなどしないで欲しい!もう5日も経っているんだ。今日中に見つけ出してくれ!」電話を受けたメイトさんと自分とで、局内を捜索。
幼稚園の配達担当班への聞き込み、郵便課の再区分函、料金不足の記録簿、返還不能郵便置き場、○ッ扱いで局内保管されていないか、配達担当班での聞き込みと、事故函捜索を行った。
その間に課長代理が再びお客さまと電話応対をしていたが、ボロクソに罵られていたそうである。
一方、配達担当班内で聞き込みを続けていたわたくしは、検印が途中まで押された返還前郵便物の束が目にとまり、それらをチェックしていたら、出て来ました。
「転居先不明」の検印が押された当該郵便物。原因は1年以上前に居住されていたあて先が記載。現在は隣町へ転居している状態だったという。受取人さまとお婆ちゃんとの間で、現在の居住地の連絡がしっかり出来ていなかったようだ。
受取人ご夫妻は、当然、現住所に届くと思っていたが、お婆ちゃんは昔の住所へ郵便を差出していたと言うことである。
教訓としては、お客さまが例え「絶対に正確な住所を書いて出した」と言っても、それを鵜呑みにしてはならないことだ。毎日の膨大な事故郵便を見れば言わずもがなである。年賀状の時期ともなれば、それが何倍にも膨れあがる。
今回のように80円の普通郵便でも、ひとたび不着の申告が有れば膨大な捜索時間と人件費が発生してしまう。その結果が住所不備だったとしても。これでは生産性がいつまで経っても上がらない…。
草々
posted by 伝之助(元ラブログ内郵便局長) at 14:17|
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